パソコンのスペックを知ろう
この記事では、パソコン選びに欠かすことができない以下のおもなスペック7つと、そのポイントをわかりやすく解説しています。
~ パソコンのおもなスペック ~
- ① CPU 性能
- ② メモリ容量
- ③ ストレージ容量
- ④ バッテリー駆動時間
- ⑤ ディスプレイ
- ⑥ グラフィックス
- ⑦ 重さ
「これからパソコンを買うつもりだけど、実はスペックのことはよくわからない・・・」という方や、「高額なものなので、絶対に失敗したくない!!」という方は、ぜひ参考にしてください。
~ スペック解説 ~
① CPU 性能
自動車に例えると CPU は「エンジン」にあたる部分で、価格が高くなるほど処理能力が上がり、パソコンの動きも速くなります。
製造しているメーカーはおもに「Intel(インテル)」と「AMD(エー・エム・ディー)」の2社ですが、性能はほぼ互角なのでどちらを選んでも大きな違いはありません。
パソコンの使用目的が、おもにホームページの閲覧、SNS、ブログの更新、オフィス系アプリ(Word、Excel、PowerPoint など)の活用であれば、それほど高性能な CPU は必要ありませんので、エントリーモデル向けの CPU(インテルの Celeron や Core i3、Ryzen 3)で十分です。
中堅クラス以上の CPU(Core i5、Ryzen 5 以上)を必要とするのは、高画質デジカメ画像の編集・加工、アプリ・プログラム開発、ホームページ作成アプリの使用、動画の制作・編集、設計・デザインアプリの使用、イラスト作成アプリの使用、高機能 DTM アプリの使用、4K・フルHDの3Dグラフィックスゲームなどです。
<ポイント> ~ 必要な CPU 性能 ~
パソコンの用途 | 推奨 Intel | 推奨 AMD |
---|---|---|
インターネット閲覧 | Celeron 以上 | Ryzen 3 以上 |
動画視聴、オフィス系アプリの活用 | Core i3 以上 | |
動画制作、プログラム開発 3Dグラフィックスゲーム |
Core i5 以上 | Ryzen 5 以上 |
② メモリ容量
メモリは仕事や勉強をするための「机」に例えることができます。
パソコンは、ストレージに保存されているアプリやファイルを直接実行・編集しているのではなく、必ずメモリに読み込んでコピーしてからメモリの中で実行・編集しています。
そのため、メモリ容量が小さなパソコンは一度に実行できるアプリやファイルの数が少なくなり、効率が下がるだけでなく「メモリ不足」によるトラブル(Windows がフリーズしたり不安定になるなど)が発生しやすくなります。
最低限必要なメモリ容量は「2GB」以上、オフィス系アプリを活用するなら「4GB」以上、動画作成・編集、プログラム開発などをする場合は「8GB」以上のメモリ容量が必要です。
<ポイント> ~ 必要なメモリ容量 ~
パソコンの用途 | 必要容量 |
---|---|
ホームページの閲覧、SNSなど | 2GB 以上 |
動画視聴、オフィス系アプリの使用など | 4GB 以上 |
動画制作・編集、プログラム開発 デザイン、3Dグラフィックスゲームなど |
8GB 以上 |
③ ストレージ容量
ストレージは机の「引き出し」のようなもので、容量が大きければ大きいほど多くのアプリやファイルを格納・保存することができます。
以前は、大容量の HDD(ハードディスクドライブ)がメインドライブの主流でしたが、現在は読み書きのスピードが HDD よりも数倍速い SSD(ソリッドステートドライブ)が主流です。
パソコンに必要なストレージ容量は、Windows とオフィス系アプリとそのファイルをある程度保存する程度なら 32GB(eMMC)でも十分ですが、余裕はありませんのでストレージに残った不要ファイルを定期的に削除する必要があります。
一眼デジカメの画像や動画ファイルなどを大量に保存するには TB(テラバイト)単位の容量が必要ですが、そうでなければ 256~500GB で十分です。
いずれにしても、ストレージ容量が足りなくなったら外付けタイプの HDD や SSD、または、本体のカードリーダーにも保存することができるので、初期のストレージ容量が少なくても心配する必要はありません。
<ポイント> ~ 必要なストレージ容量 ~
パソコンの用途 | 必要容量 |
---|---|
画像や動画をあまり保存しない | 32GB 以上 |
仕事で多くのファイルを保存する | 250~500GB 以上 |
動画やデジタルカメラの画像を大量に保存する | 数TB(テラバイト)必要 |
④ バッテリー駆動時間
ノート型パソコンやタブレット型パソコンの場合、バッテリー使用時の「駆動時間」にも注意する必要があります。
カタログや仕様書などに、必ず「◯◯時間駆動」と表示されていると思いますが、実は、この駆動時間はパソコンを低負荷状態で使用した場合の最大駆動時間を表したもので、「最低でも◯◯時間は駆動できます!」と駆動時間を保証しているわけではありません。
ですので、パソコンを使えば使うほど、また CPU に負荷をかければかけるほど「駆動時間」は削られてて短くなります。
それともう一つ、高性能な CPU を搭載したパソコンは最大消費電力(最近は TDP)が大きいため、設定や使い方によっては「バッテリーが短時間で空になってしまう場合がある」というのを知っておいた方が良いでしょう。
このことを知らないと、「高いお金を出して高性能なパソコン買ったのに、どうして、バッテリーの消耗が早いの・・・?」と悩むことになります。
<ポイント> ~ バッテリー駆動時間について ~
パソコンのタイプ | バッテリー消費 |
---|---|
高性能モデル | 使い方でバッテリーの減りが大幅に早くなる可能性あり |
普及モデル | バッテリー節約機能の活用で長時間駆動も可能 |
低価格モバイルパソコン | 基本的にバッテリーの減りは遅い |
⑤ ディスプレイ
パソコンによって大きく違うものといえば、この「ディスプレイ」です。
ディスプレイには大きく分けて「グレア」と「ノングレア」の2種類のタイプがあります。
グレアタイプは、表面が鏡のようにツルツルしています。映像がクッキリ鮮やかですが、自分の姿や周囲の環境などの映り込みが気になる時があります。
ノングレアタイプは、表面がつや消し処理されているので映り込みがありません。グレアタイプのようなクッキリとした鮮やかさはありませんが、使いやすく目にも優しいというメリットがあります。
どちらが優れているとはいえませんが、グレアタイプは映像やCGを制作するクリエイティブな作業や映画や写真の視聴に向いています。ノングレアタイプはオフィス・事務系アプリを使う場合やプログラム開発など、長時間画面を見続ける作業に向いています。
ディスプレイのサイズについては、ノート型パソコンの場合だと、めったに持ち出さないのであれば15インチ以上、時々持ち出すなら14インチ、常に持ち歩くなら13インチ以下を選ぶと良いでしょう。
デスクトップ型の場合は、なるべく大きめのディスプレイを選ぶことをおすすめします。ディスプレイが大きいと、小さな文字が見やすくなるので目の疲れが軽減します。また、映画や動画やゲームがより楽しめるようになります。
<ポイント> ~ ディスプレイサイズについて ~
パソコンの用途 | 必要サイズ |
---|---|
デスクトップ型パソコン | 大きなサイズがおすすめ |
ノート型パソコン(めったに持ち出さない) | 15インチ 以上 |
ノート型パソコン(時々持ち出す場合) | 14インチ |
ノート型パソコン(常に持ち歩きたい) | 13インチ 以下 |
⑥ グラフィックス性能
一般的な使い方であれば、ほとんどの場合で CPU に内蔵されている GPU で不足はありません。
もし、高解像度の3Dグラフィックスゲームを快適に楽しみたいのであれば、あらかじめ高性能な GPU を搭載している「ゲーミングパソコン」と呼ばれるゲーム用に設計・製造された高性能パソコンを購入した方が良いでしょう。
※デスクトップ型パソコンの場合は、マザーボードの拡張スロットに高性能なグラフィックボードを追加して、グラフィックスの処理能力を上げることが可能です。
<ポイント> ~ グラフィックスについて ~
パソコンの用途 | 必要なGPU |
---|---|
一般的な使い方 | CPU内蔵のGPUで十分 |
高解像度3Dグラフィックスゲーム | 単体の高性能GPUが必要 |
⑦ 重さ(ノート型パソコン・タブレット型パソコン)
ノート型パソコンやタブレット型パソコンにとって重さは重要です。
少し大げさかもしれませんが、重いパソコンは持ち歩きはもちろんですが、カバンから出し入れするだけでも微妙に疲れます。ノート型パソコンは軽いに越したことはありません。
タブレット型パソコンは、本体は小型ですがバッテリーがぎっしり詰まっていて予想以上に重い製品があるので、必ず「重量」をチェックしてから購入するようにしましょう。
持ち歩けるパソコンの重さは人それぞれですが、出張などで長時間持ち出すなら重くても 2kg まで、できれば 1kg 以下に抑えたいところです。
管理人は 1.8kg と 980g の重さのノート型パソコンを持っていますが、外出時に持ち出すのは決まって 980g のパソコンの方です。1.8kg のパソコンの方が圧倒的に高性能ですが、持ち出すとなるとやはり軽い方を選んでしまいます。
<ポイント> ~ 重さについて ~
パソコンの運び方 | おすすめの重さ |
---|---|
バッグに入れて持ち歩く場合 | 1kg 以下 |
備考・その他
管理人がパソコンを選ぶ時に気を付けているポイントをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
細かいところまで見ればまだたくさんのポイントはありますが、今回あげた7つのポイントを参考にしていただければ、大きな失敗は避けられるでしょう。
END